■木造住宅の柱断面の大きさは?

一般住宅では、3寸角(90mm角)、3寸5分角(105mm角)、4寸角(120mm角)、が使われています。1寸は30.3mmだけど、切りよく1寸30mmとして計算。神社仏閣、古民家にはもっと大きい柱が使われます。建物の角などに、1階から最上階まで1本の柱で通す場合の柱を「通し柱」といい、120mm角をよく使います。その階だけの一般の柱は「管柱(くだばしら)と呼ばれ105mm角が主流です。芯持ち材の柱は割れを防ぐために背割りをいれます。

例えば、これまでは、上図と表、平家の住宅で、屋根材が金属板で、横架材間の距離が2.7mだとすると、柱の小径は次のように計算することができます。柱の小径 ≧ 2.7m*1/33≒82㎜ つまり柱の小径は 8.2㎝以上必要となります。一般的な住宅の柱材の径は105㎜(10.5㎝)を使用するので、このケースでは問題なかったのですが、2025年からは、法改正によりこの規定は、厳しい方向で見直しされることとなりました。今後、柱は一回り太い120角が主流になりそうです。

現在の在来工法の住宅では3.5寸柱(105㎜)が一般的です。木材は立米単価で金額がほぼ決まります。3.5寸柱と4寸柱では、断面積が違うため金額に1.3倍程度の違いが出ます。柱にとりつく土台・梁・桁・間柱なども寸法を合わせます。これにより建物全体では金額に大きな差が出てくるのです。今後、木材のことだけ考えても新築価格が1.3倍強、上がりそうです。良質な中古物件をリニューアルすることも増えそうです。