○調査診断してみれば、現状どの位の強さに耐えられるのか、数値化されて目安がわかります。
○工事が必要であれば工事費が心配です。安価な耐震改修工法がありますので、紹介致しておきます。
診断結果、どの程度まで耐震性を高めておくかを決めると、実際、2割程度のお宅は工事を必要としませんでした。必ず必要という事ではありません。
■何をどんなふうに診断するのですか
○耐震診断開始(現状)
1.建設地の地盤をハザードマップ等
で調査
2.建物改修履歴等のヒアリング調査
3.建物の外部仕上げや劣化度を調査
4.建物の内部仕上げや劣化度を調査
5.建物の構造、骨組、金物、劣化度を調査
(天井裏、小屋裏、軒裏にて)
6.建具や柱の傾き、雨漏りの調査
7.基礎下の調査
8.建物データを作成
9.耐震プログラム計算し、耐震評価
10.コンピューターで大地震時の揺れを再現


○耐震改修の提案
1.弱点を見つけ有効な補強カ所を探る
廉価でバランスの良い提案を心懸ける
(耐力壁の追加、金物追加等)
2.耐震補強を兼ねてのリフォーム提案
(水回りやリビング、書斎、勉強部屋等)
3.断熱、防火等のチェック
4.コンピューターで大地震時の揺れを再現
倒壊しないことを確認
※コストのかからない方法を提案致します。
(名古屋工業大学:愛知建築地震災害軽減システム研究協議会)
■耐震工事の補助もうけられますか
1.宇部市の無料耐震診断の申込みが必須です。補助申請は私が最後まで対応致しますのでご安心ください。


■耐震診断の方法と評価点とは
耐震診断の方法としては、大きく分けて、一般診断法と精密診断法があります。
まず、一般診断をしてみて、評価点が1.0以上でれば、とりあえず建築基準法レベルで大きな問題は無し。
1.0を切るようであれば、大地震時に建物の安全限界角を超え倒壊の可能性があることを示していますので、精密診断法し、改善策を提案致します。
■評価点に対する判定とは
| 評価点 | 判定の目安 |
| 1.5以上 | 倒壊しない(耐震等級3程度) |
| 1.0以上~1.5未満 | 一応倒壊しない(耐震等級1程度) |
| 0.7以上~1.0未満 | 倒壊する可能性がある(現行の建築基準法以下) |
| 0.7未満 | 倒壊する可能性が高い |
現在、日本の耐震設計の基本理念とは
①まれに発生する震度5弱程度以下の中小地震に対しては、損傷しない(一次設計)
➁極めてまれに発生する震度6強程度の大地震に対しては、ある程度の損傷を許容するが、倒壊せず、人命と財産を守ること。
■熊本地震ではどうでしたか
熊本地震の検証結果、新耐震基準導入後の昭和56年以降に建てられた建物にも一定の被害が確認されました。基準からすれば、耐震等級1を確保しており、震度6程度では倒壊しないはずですが、柱頭、柱脚の金物が当時は丈夫なものが入っておらず、引き抜けの被害が多かったとのこと。
2000年に品確法が制定され、金物取付け済の建物も多くなりましたが、それでも、重心と剛心のずれが大きいバランスの悪い建物は被害がでたようです。また、地盤の悪いところは、地震がゆっくり揺れるため、建物の固有周期と共振すれば大きな被害がでます。最近、長周期のキラーパルスも発生しています。
■最後に、地震は、歴史的にも地球物理学的にも必ずおきると言われています。
東日本震災(2011年)、熊本地震(2016年)、そして現在、熊本地震から8年。いつくるかわからない地震に備えて、必要であれば建物補強をしておきたいところです。避難所生活も実際は厳しいものだそうで、災害時に国は、避難所の確保が難しいため自宅避難ができるように、耐震工事への補助等の施策をおこなっています。


